12/30
 本日泊まった内牧温泉の宿には露天の家族風呂がついていたので朝風呂に入ってきます。
 しかし外気が入ってきてかなり寒い。しかもぬるい。
 こんなんじゃあ風邪を引くと判断し、大変申し訳ないのですがシャワーのお湯を足させてもらいました。この年は各地の温泉で水道水を沸かしただけなどと問題になりましたが、少し薄めただけなんで勘弁してください。

内牧温泉の近くに阿蘇が一望できる大観望に行きたかったのですがまだ雪が残っていそうなのであきらめ、国造神社へ行きます。大通りから少し入ったところだと思っていたのが大間違い。こんなところ地域住民しか通らない細い道を通り抜け、ついた神社はわざわざ観光マップに乗っているのが不思議なくらい集落の神社でした。ここには手野の大杉という樹齢1300年という杉が生えておりましたが台風で折れてしまい現在は幹と切り株が別々にされ樹脂でコーティングされています。

阿蘇の開拓神健磐龍命を祀る阿蘇神社はその楼門が有名なようです。

 その近くにあるという火焚き神事の行われる霜宮へ向かいたいのですがあまりにいいかげんな地図しか持っていなかったので道がまったくわかりません。地元民に聞くのが一番(最初からそのつもりだったが)とお土産屋さんにいくとおまわりさんが暇そうにお土産屋のおじさんと話してる。

これはしめたと聞いてみるがおじさん熊本弁でしかも田舎風の説明でさっぱり

わからん。おまわりさんがみかねてそっち行くから後ろついてきなさいと連れて

行ってくれました。おまわりさんいなかったら確実にたどり着けなかったと思い

ます。ありがとうおまわりさん。 

しかしついた霜宮はこれこそ集落の神社です。火焚き神事とは火焚き少女が

2ヶ月ほど火焚き殿にこもり火を焚き続けることで早霜が降りないよう祈る儀式

です。

 こうしてなんとか雪の阿蘇を去り熊本入りしたわけですが、熊本も寒い。阿蘇よりはまだいいけど、九州ってこんなに寒いものなのかと問いたくなってしまう寒さでした。

 熊本の味覚といえば馬刺しに球磨焼酎。熊本にきたらどうしても行きたかった店があります。それは「地名しりとり」で何度か出てきている「笑う門」という居酒屋。せっかくだから行きたいねと探してみたがなかなか見つからない。やっと見つけたと思ったら正月休み。
 縁がなかったと他の味覚「太平燕」を食べることに。太平燕とはラーメンの麺が春雨になったものです。ホテル近くの中華の店に入ったのですが私が頼んだのがラストだったらしくおいしく食べさせていただきました。

12/31
 思えばこの旅はバスが取れないと、最初からついていなかったものだ。そしてここにきてついに決定打が現れてきていたのだろう。

 朝、何気にテレビをつけてみるとテレビの上のほうにテロップが流れている。
「なになに、門司―山口 雪で不通!?」

 あわてて他のチャンネルに変えてみるが年末の特番ばかりやっていて気象情報がやっていない。門司とは九州の玄関口。そこを通らずして九州から出ることは出来ない。昨日までに散々「九州だから雪降らないって言ったよね」と言われつづけた私には九州脱出不可という事実をMちゃんに伝える勇気がありませんでした。そして私がとった行動は知らんふり。帰るまでにはやむさと高をくくっておりました。

 さて雪のことは内緒にして今回の旅のメインイベント熊本城に行きましょう。

入り口で清正が迎えてくれます。

 加藤清正が造った熊本城は清正流(せいしょうりゅう)という石

垣の曲線の優美さが有名です。下のほうは緩やかな昇りですが上に行くほど

急になり敵が登りにくく「武者がえし」とも呼ばれております。

 さてでは最初から急にしとけばいいのではと思いますがこれにも理由があり

ます。熊本城の地盤は阿蘇の火山灰の為ゆるいということから基礎の面積が

広いほうがいいということが一つ、まっすぐな石垣だと長い年月のうちに崩れ

やすいという二つの理由があります。

また熊本城は大小の天守閣をもち、小さな城の天守閣並みに立派な櫓をいく

つも持ち、2007年の築城400年にむけて復元工事中が2箇所もあります。

 また熊本城は大小の天守閣をもち、小さな城の天守閣並みに立派な櫓をいくつも持ち、2007年の築城400年にむけて復元工事中が2箇所もあります。
 こんなに見所たっぷりなのに我々はたった3分で帰ってきました。それはなぜでしょう。
 @本日休園の為A本日休園の為B本日休園の為。さあどれでしょう。
 答え、全部です。
 年末カウントダウン準備の為
休園でした。おいこら「る○ぶ熊本」年中無休なんてうそつくんじゃねーよ!実は最後のページに年末年始の休みは省略していますと小さく書いてありました。

東海道五十三次を模した庭。

古今伝授の間

 ということで気を取り直して肥後藩主細川氏

が東海道五十三次になぞらえて造った桃山式

庭園水前寺成趣園(すいぜんじじょうじゅえん)へ向かいます。

 なかなかの庭園だとは思うんですがいかん

せん寒さがこたえて。小雨も降ってくる始末。

しかも庭園を見渡せる古今伝授の間はまたも

や閉まっているし。

 夜はリベンジ馬刺しということで馬刺しと球磨焼酎をいただきました。馬刺しより馬レバー刺しのほうがおいしいです。あと馬たてがみはやめたほうがいいです。「名のとおりたてがみ部分でチルドされた脂身です」と教えられでも一応食べてみることにしたのですが本当に脂身です。
 からしレンコンも有名です。しゃきしゃきとした歯ごたえ、時折鼻にくるからしがたまらない。

1/1
 新年を迎えたというのにホテルにいるとそんな気分にはまったくなりません。
 しかも大晦日には必ず除夜の鐘を聞いていたのに昨日は聞いていない。ということは昨年の煩悩今年へ持ち越しってことですか?
 そして新年一番にすることは交通情報チェック。昨夜のうちにMちゃんに通行止めになっていることがばれてしまい、(そりゃばれるよな)どうやって帰ろうか新年早々心配事がつきません。やはり通行止めは解除されていません。

 まあ、なんとかなるさと開き直り今日もまたマイナーな観光地というより市民の憩いの場、江津湖公園にいきました。

しかし何にもありませんでした。Mちゃんにかなり馬鹿にされました。いや私に

は大変意味深い地なのですが。

湖畔に立つ喫茶店は落ち着いた雰囲気で(シーズンオフのせいか)湖が一望

きて近くに住んでいたらお気に入りになりそうな感じでした。
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