8日目(6月12日)トヨク〜カナス湖〜トヨク

 今日はこのホテルに二連泊する、朝食前にホテルの前の草原を散策、少し寒い、こんなに朝早いのにもう、馬を引いた人達が居て、「馬に乗らないか・・・・・」と言ってくる、小高い丘の上に登ってみる、
静かなリゾート地には朝モヤが立ちこめ、牛が散歩を楽しんでいる、近代的な建物の中に牛が散歩しているのは、少し不思議な風景

静かな草原に朝日が昇る 牛たちの散歩?

 朝食は昨日と同じ別棟のレストランへ、中は夕べと同じ満員状態、食事から戻ってくると、添乗員の部屋が水浸し・・・・・・・・・水道管が破裂した様子で、部屋の中は5センチほど水が溜まっていると言う、
外観の立派さと、内部のお粗末さ・・・・・・・・・・どうしようもない、

 今日はここからカナス湖に向かう、小さなバックだけを持って、9時半、バスに乗り込む、10分も乗らない内に、バスを降りる、この先は自然保護区、ゲートをくぐり、中型のバスに乗り換える、バスガイドはブルチン出身の20歳の漢民族の男性、

 バスは川沿いの道を走る、バスガイドの説明をスルーガイドが通訳をしてくれる、やがて道の周りに
きれいな花が沢山咲いている場所でストップ、白樺の林の中には芍薬(シャクヤク)の花が沢山咲いている、その横にはオダマキの花

シャクヤクの花 オダマキの花

シャクヤク・・・・・・中国北部からシベリア東部に原産するボタン科の多年草、漢方薬の原料になる、
 
 そこから、すぐ行った場所が「臥龍湾」龍が寝そべっている様に見える場所、今までの景色と違い、山には木が茂り、日本的な風景、
そして、バスで10分も行かない所にあるのが「月亭湾」川の形が三日月の様に見える場所

臥龍湾 月亭湾

このバスは止まり所が決まっている様子で、私たちのツアーの他に、沢山の観光客も同じように写真を撮っている、大体どのバスも10分ほど止まる、
この場所から、少し行った場所で、又、バスに乗り換える、今度のバスは一段と小さなバス

 今度のバスは運転手だけ、道は狭くなる、11時10分、カナス湖村?でバスを降りる、海抜1400メートルの草原、冬にはマイナス40度までなる場所で、観光できるのは、10月まで、
ここからは雪を被ったアルタイ山脈が近くに見える、

草原からはアルタイ山脈が見える

アルタイ山脈・・・・・・・ロシア、中国、モンゴルにまたがる山脈、全長2000キロ、最高峰は中国とロシアの国境の稜線上にある友誼峰(標高4374メートル)アルタイとはモンゴル語で金山の意味、金、鉄、水銀、などの鉱物資源が豊富、ロシア側のアルタイ山脈は世界遺産に登録されている、

 草原には各種の花々が咲いている、ここは観光客が多い、中国でも注目の観光地であろうか


草原を歩き、森林地帯へ入り、下へ降りて行くと、カナス湖に出る、緑豊かな山々に囲まれたきれいな湖、この湖を回る遊覧船に乗るために、船着場で待つ、私たちの乗る遊覧船には中国の観光客も乗る、中国人は並んでいても、平気で割り込んでくるが・・・・・・・今回の人はマナーが良くて、並んで待っている、

カナス湖から見るアルタイの山々

前の方の座席に座る、風も無く、波も穏やか・・・・空には雲も無く青空、湖の青さ、遥かに雪山、素晴らしい景色が広がっている

カナス湖  遊覧船から 奥の雪山の向こうはロシアの国境に近い

 一緒に乗っている中国の観光客は若い人が多い、話を聞いてみると、北京の出版社で働く人達、ここへは、社員旅行で来ているとの事、持っているカメラなどは、日本の物と同じ、やはり都市部での生活の豊かさが目に付く、
遊覧船は湖の奥まで進み、ここで停船、順番にデッキに上がって写真を撮る、

カナス湖・・・・・・約200万年前、第二氷河期の侵食で出来たフョルド湖、淡水、イトウや細鱗魚などが生息している、この湖からロシアとの国境にそびえる友誼峰(ゆうぎほう)までは約60キロの距離

 1時間ほどの遊覧を終えて、再び樹林帯を登って草原へ、その草原の一角にあるレストランで昼食
草原と樹林帯の中を20分ほど歩くと、新しく出来たレストランがある、その横にはパオが・・・・・
このパオはカラオケ用のパオ、中を見るときれい・・・・・このパオを貸しきると800元(12000円)
高いだろうか・・・・・・・・・・安いのだろうか・・・・・・・・・

昼食のレストランとパオ カラオケ用のパオ

 昼食後はバスが止まっている場所まで、草原をブラブラと歩く、途中の夏季だけ開いている郵便局で、友達に絵葉書を出す、ここから日本まで届くのかな〜と思ったが、届いた!
日陰は涼しいが、日が当たると暑い、

 14時50分、バスに乗りカナス湖を後にする、バスで10分も行かない所で下車、民家がある、
モンゴル系民族の住む「トワ人」の村、この一軒の民家を訪問する、

トワ人・・・・・・・モンゴル系の民族でチベット仏教を信仰、彼らは独特の言語を持ち、話をしているが、文字は無い為に、モンゴル文字を使っている、全人口800人ほど、
家の中に入ると、中には動物などの毛皮が飾ってある、

 隣の部屋には中国人観光客が入る、部屋と部屋との間で、この民家のおじいさんが、葦で作った楽器「マートーチン」で演奏、葦の笛での演奏は肺活量が要りそう・・・・・・・・
年齢は69歳、娘さん夫婦と暮らしている様子、娘さんは民族衣装でお茶の接待、

家の前には笛を吹くおじいさんの看板が立っている 葦笛(マートーチン)を吹くおじいさん、69歳

 この民家は観光コースに入っているのか、私たちが部屋を出ると、すぐに新しい観光客が入ってくる、
観光化された民家で生活は豊かな様子、

 民家の側からバスに乗り込み、少し行った場所で下車、草原を歩いて川のほとりへ・・・・・・カナス湖から流れてくる水はきれい、それに量も多い、

カナス湖から流れてくる川 緑豊かな土地、日本の風景と似ている

 天気が良いので、空も草原も川もとてもきれい・・・・・・観光施設や売店なども少ない、再び、バスを捕まえて乗り込む、来た時と同じように、途中でバスを乗り換えて、入り口のゲートまで戻る
入り口の駐車場には沢山のバスが止まっている、これだけの人数が、カナス湖へ行ったかと思うとびっくり、

 17時25分、ホテル到着、今晩の夕食も夕べと同じレストラン、今晩も満員、ここに泊まっている人たちは、カナス湖観光の人達が多い、隣のテーブルでは、若い中国人観光客が大きな声で騒いでいる、
眉をひそめる人も居るが・・・・・・・・・私たちはよその国から来た者、自国の国民が、自分の国で騒いでいるのに・・・・・・・私たちが、文句を言う資格は無い、

 食事を終わって、レストランを後にする頃、入り口では座席をめぐって、お客とレストランの従業員が喧嘩をしていた、部屋に帰り、疲れて日没前には寝てしまう