12日目(7月18日)共和〜西寧

 高い場所から2000メートル級の場所まで下りてきたので呼吸が楽になる・・・・かな
今日は出発場所の西寧に帰る、そして四輪駆動車での移動も今日が最後、運転手やガイドの人達も今日は家に帰れるので何となく嬉しそう・・・・・・

 メンバーと車が替わる、今回は女性二人にガイドのOさん、こっちは大歓迎だがガイドのOさんは
「また、うるさいおばさんか・・・・・・」とガッカリしているかも・・・・・
ホテルを8時45分に出発、9時半に今日の最高地点3578メートルを越える、高い場所を移動していたので3500メートルは別に高く感じなくなった、馴れとは・・・・・・・・恐ろしいもの

 周りの風景は砂漠地帯とまではいかないが、草は少ししか生えていない、
10時、車は止まる、遥かに小高い丘の上にタルチョがたなびくお寺が見える、ガイドが「何だか判りますか?」「チベット寺院?」「いいえ、あれは鳥葬台」・・・・・・・

 ハゲワシが舞っていないので鳥葬は行われていないが、ハゲワシを身近に見たので、この鳥葬台が生々しく感じられる、輪廻転生を信じ意識の抜けた体には執着しなくて、鳥に食べてもらおうと言う考え方、同じルーツを持つ仏教で在りながら、国によってさまざまに変わっていく

草原の道 鳥葬台

 この辺りから菜の花畑が続く、車を止めて写真ストップ、ところがこの菜の花畑、道端から撮るのは良いが、畑の中に入って写真を撮るにはお金が2元いる、2元払って畑の中から写真を撮るが・・・・
たくましき商魂・・・・・・

2元の菜の花畑の風景

 地平線の彼方まで菜の花畑が続いている、今が花の時期だと植付けは春に行うとの事
日本だと菜の花は春の花のイメージがあるので、夏の菜の花は不思議な感じ、収穫は秋になるかな・・

 ここまで来ると、花をバックに写真を撮っている観光客が目立つようになる、
11時、青海湖に到着、この湖は海抜3199メートル、湖の面積は4587平方メートル、琵琶湖の6倍以上の大きさ、中国最大の塩湖、

 遊覧船に乗るために桟橋まで歩く、沢山のお土産店と観光客、民族衣装を来た小さな子供が寄ってくる、可愛いので写真を撮ろうとすると・・・・・・・親が出てきてモデル料を請求する、色々な商売があるが
小さな子供をダシにする商売は見ていて気が重い、子供が一生懸命やっているだけに・・・・・

 遊覧船に乗る、今日は波が高いのでデッキには出ることが出来ない、30分ほどの遊覧船であるがこの広い湖のほんの一部を見ただけに過ぎない、対岸は見えない、
遊覧船を降りた後はバスに乗り半島まで行く、湖は綺麗だが・・・・・・やはり今日は風が強い

青海湖の遊覧船 青海湖

 再び元の場所に戻る、お土産店を見ながらブラブラと・・・・・・・キノコを干して売っている、このキノコは草原キノコ、面白い物を見つけた、太陽を利用してお湯を沸かしている、これだとどの位の時間でお湯が沸くのだろうか・・・・・・・・

 湖の近くのレストランで昼食、昔、この湖で沢山取れていたが、今は乱獲の為に取る事を禁止された魚が出る????この魚は養殖、それとも密漁した魚、?・・・・・・名前は「皇魚」大きさは20〜30センチほど食べてみると美味しい、何時も美味しいとばかり言っているので皆からは信用されていないがこれは本当に美味しい魚である、

干した草原キノコ 太陽熱湯沸し器? 皇魚

 2時40分、青海湖を後にする、ガイドの0さんから青海湖の中にある島の話を聞く、青海湖の中に海真山と言う島があり、この島にはチベット仏教の尼寺がある、ここで尼さんたちは修行をしているが、年一回、湖が凍りついた冬の時期に島の外へ出る事があるとか、この時に買い物などをする、その他の時期は小さな島で暮らしているとの事

 どのような人が尼さんになるのか聞いたら、信者の娘さんが自分の意志で尼になるという、小さな島で一生を過ごす尼さん達、宗教とは・・・・・・何だろう?

 車は山を目指す、4時、日月山峠(3520メートル)に到着、風が強く寒い、車を降りた途端に物売りに囲まれてしまう、しつっこい事、
唐の時代、チベットに嫁いだ文成公主がここで故郷に別れを告げたと言われる場所
日亭を見学する為に坂を登って行くが・・・・・・・・物売りも付いてくる、日亭の説明も聞こえないほどうるさい、

 日亭の中には4枚の絵画がある、その中の一枚の説明、この場所で父母から貰った鏡を見る、鏡の中には懐かしい故郷が写っていた、文成公主は悲しみの余り鏡を割ってしまう、
その為に日月山の名前が付く、

 この峠から遥かに草原地帯が続いている、今は道路も人家も増えてきたが、唐の時代、この場所は寂しい所であろう・・・・この場所で故郷に別れを告げて異国へ嫁ぐ文成公主の気持ちを考えると胸が痛くなりそう・・・・・・・まだ19歳だったと言う、

 しかし、そんな感慨にふけるには余りにも物売りの声が騒々しい、いくつもの手が私の前に突き出される、「不要」・・・・・・・・声を張り上げて車に乗り込む、あぁ〜・・

 5時40分、西寧のホテルに到着、夕食はホテルのレストランで、運転手達も同じレストランで食事、
今日で13日間共に過ごした人たちとお別れである、いろいろあったけど、終ってみれば楽しい思い出
一人一人に握手をして別れる、

 久しぶりに5星のホテル、ゆったりと過ごす、