9日目(4月10日) ジャカル滞在

 ブータンに来てから1週間以上が過ぎた、段々と不便な場所に移動しているので、日本からのニュースは何も判らない、今日はこのジャカルで連泊する、雨は止んでいるが、霧が出ている、ベランダから町を写真に取る、一段と高い場所にあるのは、ジャカル・ゾン、
遠くに見えるジャカル・ゾン ジャカルの町
 プルタン地方のジャカルは標高2500メートル、広い谷には牧畜などが盛んで、プータンのスイスと呼ばれている、沢山の有名な寺院があり、人気の観光地になりつつある、朝食は8時から・・・・・朝早くからゲストハウスの上にある僧院まで散歩に行った人も多い、朝食には蕎麦で作ったクレープが出るが、あまり美味しくなかった
ゲストハウス、山の上には僧院が・・・・見える 朝食
 9時にバスに乗り、山を降りて行く、広い谷、周りには田園風景が広がっている、そして伝統的な家、この地方では、新しく家を建てる時には、伝統的な家を建てるように義務付けられている・・・との事、天気が良くて青空が広がっている、
プルタン地方  ジャカル
 バスはジャンパ・ラカンへ到着、バスを降りる、沢山の車が停まっていて、観光客が多い、門を入っていく
ジャンパ・ラカン 本堂 本堂への入り口
 ジャンパ・ラカン・・・・・7世紀、チベットのゾンツェンガンポ王が、周辺地域を含めて108体の寺院を建立し、仏教の布教に努めた、その時に現在のブータン国内に建てられたといわれているのが、パロのキュ・ラカンとここのジャパ・ラカンである、現在は本堂のみが古くて、後は新しい建物、

本堂からはお経が聞こえてくる、亡くなった人の法要が営まれていた、小さな仏塔?を持った男の人が居る、転生を信じているブータン仏教では、遺灰などは川などに流すが、遺骨の一部を粘土と混ぜ合わせて小さな仏塔(ツァツァ)を作る、これを寺に持ってきて居る、

これは、まだ迷っている魂のより所、亡くなってから3日目から21日間、お寺で法要をして貰い、その期間中、迷っている魂を、僧侶達は迷いを無くして、生まれ変わる事を言い聞かせる、49日目に生まれ変わる、

 法要が行われている本堂の中に入るのは気が引ける、本尊は弥勒菩薩、狭い本堂の中に大きな弥勒観音菩薩像があり、バターランプが点っている、・・・転生前の魂が暗闇の中に居るので明りを、水は・・・・のどの渇きを癒す為、

 入り口には仏教の守護神の歓喜仏がある、男女が合体している像は、男性は力を、女性は知恵や優しさを現していて、僧は瞑想中に悪魔を追い払う為に、歓喜仏を頭に浮かべると言う、


 本堂を出て裏手に回ると10数人の人達が談笑しながら、食事をしている、これは個人の供養に集まった人達、その側では、犬の親子が戯れている、平和な風景、転生を信じている人達は、死は悲しい事ではなく、生まれ変わりへの一歩に過ぎない、
故人の供養に訪れた人々 裏から見るジャンバ・ラカンの本堂 ジャンバ・ラカン
 故人の身内の人であろうか・・・・接待をしている、供養に来ている人が、老人が多いので、故人の歳を聞いたら、身内以外は個人の歳を聞くのはタブーと言われた、1時間ほど、見学する、次に行く場所「クジェ・ラカン」はここから見える、歩いていく人もいるが、私達はバスに乗る
 
 5分も走らない内に、到着、クジェ・ラカンは大きな寺院が3棟、並んでいる、
右側の寺院 真ん中と左端の寺院 3代国王の仏塔
右側の寺院・・・・・1652年、当時の知事によって建てられた、最古の寺院、バドマサンババの姿が残されている岩のある洞窟を覆うように建物が建っている、中に入ると、バドマサンババの像が洞窟の入り口にあり、周りには、サンババ7変化で活躍した壁画がある、クジェ(影)とは、バドマサンババがこの洞窟で瞑想した影が残っているとのいわれでこの寺院の名前になった、

真ん中の寺院・・・・・初代国王によって1900年に建てられた、中には10メートルのバドマサンババの像がある、

左側の寺院・・・・・一番新しくて1990年、4代目皇太后によって建設、お堂の中には釈迦如来像、また、タイから寄進された仏像も安置されている、

 外には三代国王と初代国王の仏塔も建っているし、クジェ・ラカンの周りを囲むように108個の仏塔、クジェ・ラカンは皇室との関係も深く、大きな法要が行われると言う、
子供達 老人と孫 寺院の下の家
 子供達が来ている、相変わらず人懐っこい、カメラを向けるとポーズを取ったり・・・・・・この国の人達は、写真を撮っても、見せると喜ぶだけで、物を請求しようとしない、駐車場の所で、孫を連れた老人に会う、お参りに来た人かな?・・・・このプムタン地方の寺院は殆どがニンマ派、ニンマ派は在家の僧が居るので、在家の僧だろうか・・・・・・・・・ジャカルには沢山の寺院がある、パロが日本では京都としたら、ここは奈良のような町、バスに乗り寺院を後にする、途中で全体が見える場所で写真タイム
クジェ・ラカン全景
 金色に輝く大きなクジェ・ラカンの下には、粗末な家に住んでいる人が見える、、あまりの対照的な風景に・・・・・・・・・・複雑、バスに乗り、来た道を戻っていく、町の中心に戻り、平坦な場所にある「ウオンデォチョリテン宮殿」へ
ウオンデォチョリテン宮殿へ 宮殿の門 一泊10万円のホテル
 石畳みの道を歩いていくと門がある、その宮殿の近くには一泊1000ドルのホテルが建っているどんな人が泊まるのだろうか・・・・このホテルの中も見てみたい・・・・・・

 門は閉まっていたが、ガイドが管理人を探して来て、ようやく中に入ることが出来た、中は広く、青の装飾が綺麗、
宮殿の中 王様は執務官や護衛の住んでいた場所 蕎麦が出た昼食
 ウオンデォチョリン宮殿・・・・・・初代国王の父、ジグメナムゲルが1856年に建てた宮殿、二代目までの国王が住んでいたが今は誰もいない、

 今は管理人の女性が一人住んでいるだけ・・・・・・やはり人が住んでいないと建物は悪くなっていく、せっかくの綺麗な建物、勿体ない〜・・何か王家ゆかりの博物館にでもならないのかなぁ〜・・・・・・・・と思った、バスはゲストハウスに戻り、そこで昼食、蕎麦が出る、嬉しいけど・・・・・なぜコリアンダーを入れるの?

 最初はコリアンダーを取り除いて食べれたけど・・・・2杯目はコリアンダーが混ざり、取り除く事は出来なくて、諦める、1時間ほど休憩をした後、高台にあるゾンの見学に行く為にバスに乗る、バスを降りて、長い石段を登っていく、
ジャカル・ゾンとジャカルの町 ジャカル・ゾンの中
 白き鳥の城・・・と言われるジャカル・ゾンの元となった僧院はシャブドンの祖父によって建てられた、建設中に白い鳥が飛んでいくのを、聖なる予兆として、建設場所を現在の所に移した事が名前の由来、シャブドンがペンロム(知事、行政管)に命じて1646年に建立した、ブムタン地方には名刹が沢山あるので、このゾンには僧侶は少なく、役所として使われている、

 僧侶は少ないとは言え、ウゼの中では一生懸命お経の勉強をしている坊さんたちが居るし 僧院の外にはお坊さん達の着る赤い衣がひさしの上に掛けてある、
僧院 衣が干してある・・・・・  勉強する僧たち ジャカル・ゾン
 1時間ほど見学した後、又長い石段を下りてバスに乗る、バスはジャカルの中心地へ、バスを降りるが、中心街と行っても、大通りが一本通っているだけ・・・・・・・・・ツアーの人達は名産の蜂蜜を求めるが、今は蜂蜜の季節では無くて、探し回っている、何とか一軒の店で手に入れていた、

 朝、あんなに良い天気だったが、急に雨が降り出してくる、ふと気がつくと、通りを牛が3頭歩いている、その横を走る車
人が連れているかな〜・・・と見たけど牛だけで歩いている・・・・・・・ビックリするが、住民達は驚いても居ない・・・・
ジャカルのメーンストリート 牛が歩いていく 部屋の薪ストーブ
 1時間ほど居てからホテルに帰る、今日の観光はこれで終り、部屋のストーブを係りの人が火を付けてくれる、流石に慣れたもの、夕べは苦労して付けた火も、今日はアッと言う間に火が付いた、夕食までの時間は、ストーブに薪を足している内に終る