10日目(4月11日) ジャカル〜モンガル

 今日の移動は190キロ、6時半に朝食、7時15分に薪ストーブの宿を後にする、郊外に出ると、広い牧草地が広がっている、建設中のホテル、段々と近代化の波が押し寄せている感じ、
ホテルの庭に立つタルシン 建設中のホテル 牧草地
 7時40分、ペマリンパがテルマ(埋蔵法典)を発見した聖地メルハルツォに到着、山の中の狭くて、急な坂道を下りていく、足を滑らせたら・・・・・・・・・下の川に転落しそうな道!!ようやく川の側に付く、川の側にはシャブドン、バドマサンババ、ペマリンパの磨崖像と死んだ人の遺骨と粘土を混ぜ合わせて作った小さな仏塔「ツァツァ」が安置されている、
磨崖仏 ツァツァ
 ペマリンパ・・・・チベット仏教の偉大な学僧ロンチュン・ラブジャンバの転生であるペマリンパはニンマ派にとっては最も重要で名高い人物、ニンマ派の開祖であるバドマサンババは後世の為に地中にテルマ(埋蔵経典)を残したと信じられていて、その発見者がペマリンパである、
メルパルツォ 沢山のツァツァ メルパルツォの近く
 メルパルツォ・・・・・・メルパル(災ツォ(湖)伝説のよると、ペマリンパはある日、手にパターランプを持ったまま、湖に飛び込み、水底から経典を持って戻ってきた、バターランプの火は消える事も無く、燃え続けていたと言う

 経典が沈んでいたと言う湖、湖というよりも川の淵、沢山のルンタが風にたなびいている川の淵は、深い、その横にはいくつあるのかわからないほどの沢山のツァツァが置いてある、これもやがて土に返っていく、足元の悪い急な坂道を登ってバスに帰る、遠くに雪山が見える、

 バスは幹線道路に戻る、沿道には沢山の桜草が咲いている、あまり見事でバスを停めて写真タイム、
桜草の群落 桜草 周りの風景
 日本で見る桜草とは違い、花が密集していてボールの様に丸くなっている、色も紫色が多い、周りには畑が広がり、牛がのんびりと草を食べている、こんな場所に居ると、一日がゆったりと流れているだろう・・・・・・・と思う、

 やがて前方に雪山が見えてきた、後ろを振り返ると、遥か遠くに、昨日行ったジャカル・ゾンの白い建物が見える、青空と緑と白い雪山、沿道には次々と変わっていく景色に目が離せない、
ブラックマウンテン 遠くに見えるジャカル・ゾン
 道は山を回りこむので、山を越えるごとに景色が変わっていく、やがて、広大な斜面が見えてきた、タンシビ村、展望の良い所で写真ストップ、
タンシビ村
 広々とした大地、真っ青な空、風にたなびくタルシン、一枚の絵を見るような風景、
タンシビ村の道路 青空に立つタルシン 仏塔
 タンシビ村の道路は珍しく2車線、車も少ない、峠に仏塔が建っていると、ドライバーはその周りを右回りに回る、今回もバスは仏塔の周りを回り、少し行った場所で、今回の旅のハイライト・・・・・ブータンの最高峰「ガンカプンスム(7570メートル)が見える
ブータンの最高峰 ガンカプンスム 標高7570メートル
 見たい、見たいと願っていたガンカプンスムの雄姿を目の前にして声も出ず、青い空にそびえる姿は素晴らしい、皆も写真に取るのに夢中、ラッキーだった、
ガンカブンスム 山の上から見る村
 バスは峠を越えて段々と下がっていく、沿道には黄色い花が咲いている木が多く見かけるようになる、ガイドに名前を聞いたら「エプテンタス」と教わるが・・・・・・野生の植物だろうか・・・・・・何だが植えてあるようにも見えるが、・・・・・途中の広い場所に村が見えてきた、「ウラ村」斜面に密集する様に家々があり、ひときわ大きい建物はウラ・ゾン
ウラ村
 ここウラ村でもチェツェが行われる、バスを停めて写真を撮る、今が丁度、農作業の時期になるのか、沢山の人達が農作業をしている、山の中の静かな村・・・・・・・何だか日本に居るみたい・・・・・ただ、違うのは村のあちこちにタルシンが風にたなびいている事、のどかな村を通り過ぎると、山の中の道、沿道には松に変わり、モミの木が多くなる、
丘に建つタルシン  ウダ村 エプテンタスの花 峠に続く道
 バスは峠に向かってどんどんと登っていく、カーブの多い厳しい道、でも、バスの調子は良い、やはり日本車だ・・・・・なんて・・・、峠に上るに連れてあたり一面石楠花の木、花はまだ咲いていないが、これが一面に咲いたら見事だろう・・・・・11時30分、標高3740メートルのトムシンガール峠に到着、雪が残っている、
トムシンガール峠(3740m) 峠から来た道を振り返る 峠にあるルンタ
 峠の周りには石楠花の木、沢山のルンタ、そして遥か遠くにガンカプンスンの峰、ドライバーがルンタを持ってきていて、木の枝につるす、この峠を越えると、東ブータンに入る、やはり、雪があるので、寒い
峠から見るガンカプンスン トムシンガール峠とツアーバス(日本製) 峠に咲く花
 15分ほど居てから峠を後にする、道は下り道、下に下りるに従い、石楠花の花を見るようになる、路線バスとすれ違う、やがて、小さな村が見えてきた、「センゴク村」ここには路線バスなどの乗客の為の食堂などがある、
センゴク村 道路工事中
 センゴク村を通り過ぎると、だんだんと高度を上げていく、途中には大きく崖崩れの所があり、工事をしている、雨季になったらどうなるだろう・・・・と思う道が多い、13時、前方に滝が見えてきた、この滝の見える道路の隅の空き地で昼食、道端で食事をするのは初めて・・・・・・・車の往来が少ないから良いけど・・・・・
ナムリン滝 昼食   
 ご飯はジャーに入れ、各種のおかずは別々の容器に入れてある、ご飯を皿に盛り、好みのおかずをご飯の上に乗せる、野外で食べる食事は最高、ただ、もう少し辛くなかったら良かったけど・・・・・・・乗り合いバスが通り、窓から全員の人が不思議そうに見ていた、食事の後、残った物はビニールの袋に入れて、道路工事の人に上げる、

 残飯と言っても手を付けていないからきれいな物、でも、おかずは全部一緒にして入れたが・・・・・ご飯にかけて食べるから問題ないかな・・・・・・食事の後、20分ほど行った所に細い滝が見えてきた、バスを降りて・・・・歩く!!
細い滝 歩く 道路から見る村
 健脚な人達はどんどんと歩いていく、ナムリン滝は道路の下から水が流れていたが、今度の滝は山から道路に流れている、今は乾季の終わりの時期で、水は少ないが、雨季だと道路が水浸しになりそう・・・・・私は道端の花などを見ながらのんびりと歩く、途中でトイレも・・・・・・

 20分ほど歩いてからバスに乗る、段々と下りるに従って、バナナの木、ポインセツアの赤い葉などが見えてくる、このあたりは亜熱帯気候、米も二毛作だとか・・・・・峠から3000メートル余り下りてきた、橋を渡る、再び、標高を上げていく、
橋を渡る 標高560メートル 仏塔 夕食
 ジグザクの道を登っていく、4時35分、標高1500メートルの「モンガル」のホテルに到着、「今日のホテルは良いホテルですよ」と添乗員は言っていたけど・・・・・・停電、シャワーは使えないし、外に出たくても、今にも雨が降りそうな天気になっているし、
何ともならない・・・・・・・・・・・・・・・・6時半に電気が来るまでの長い時間、暇を持て余す、

 7時にホテルのレストランで夕食、インドが近くなったのかナンが出る、夕食後は久しぶりにバスタブに湯を入れて、ゆったりと・・