11日目(4月12日) モンガン〜タシャンツェ

 7時の朝食前にホテルの近くを散策、綺麗な建物が並んでいる、モンガンの中心地へは歩いて行ける距離だが、行った人の話では、何にも無い・・・引き返す
泊まったホテル モンガンの町 朝食
 この町は山の中腹にあり、高い場所まで人家がある、朝食はトーストの他にのバナナが出る、バナナは黄色い物と思っていたので、緑のバナナ??・・・・・でも黄色のバナナと同じで美味しかった、ミルク粥も出てきて、少し甘く、これも美味しい、8時にホテルを後にする、

 10分ほど登った高台に建つのが、最初の訪問地「モンガル・ゾン」バスを降りてゾンの中へ・・・・・どんな田舎のゾンでも訪問する時には正装が基本、ドライバーとガイドはゴの上にカムニを付ける、私達は襟のある服装、中のゾンは今まで見てきたと同じ構造、門を入ると行政区、その奥が僧院、僧院の中に入るとお坊さん達が食事をしている、
モンガル・ゾン 食事をするお坊さん達
 「写真を撮ってもいいですよ」と言われて・・・・・・写真を撮るけど・・・・・流石に気が引ける、各自の布の中にあるご飯を自分の器に入れていると、係りの坊さんがジャガイモの煮た物を上からかける、それを指を使って器用に食べている、坊さんの前に置いてあるご飯で作った長い物は、後に仏にお供えするもの、

 末席に座っているお坊さん、まだ、7〜8歳位かな・・・・・まだ両親が恋しい年頃、何だが胸が詰まる、食べ終わると、自分のお椀を綺麗に拭いて懐に入れる、食事はここでは朝と夕方の2回、食事中は話すことが出来ないので、皆静かに食事をしている、食事の後はお経を唱える、

ゾンの壁画  3つの教え 欧米の観光客 ゾンの猫?
 ゾンの門の所には守護神の壁画がある、壁画の中の3つの教えの壁画・・・・・一番上の観音菩薩(慈悲)左の文殊菩薩(知恵)右の金剛十菩薩(力)これを3つの教え言い、悟りを開くにはこの心がないといけない、人間には欲望、ねたみ、無知の三毒があり、これをなくして、3つの教えを守って、初めて転生輪廻から離脱して如来の居る天国に行けると言う教え、

 皆はその後、本堂に行くが、又、急な階段を登るので、私はパスして下で待つ、広いゾンの中は静か・・・・時折、楽器の音が聞こえる、欧米人が入ってきては、ゾンの外観だけを見て、帰って行く、猫が一匹・・・・待つこと15分、皆が下りてくる、バスに乗り出発、
 モルガンの町から郊外に出る、途中に道の下にある民家を訪問する、予約も無く、飛び込みの民家訪問、
訪問した民家 民家の中 居間と台所 民家の中
 外観は大きな家だが、中に入って驚く中は板敷き、その横にはかまどがあり、火が燃えている、棚には食品を入れるものがある、外には子供達、全部で13人の子供、裸足の子も居て、今までに逢った子供達との違いにショックを受ける、学校へ行っているだろうか・・・・・・写真を写させて貰い、お礼にチッキで写した写真を渡す、
子供達 痩せた牛
 プータンは子供の数が多いのは普通だが、今は政府の方針で2〜3人が多いと言う、ガイドは子供は2人、ドライバーは3人、やはり、日本の昔の様に貧乏人の子沢山・・・・・食べさせるだけでも大変だろう・・・牛も居たけど、痩せていた、民家の人がアラ(ブータンの焼酎)を飲んで・・・・・と言われたが、その気持ちだけを頂いておく、

 複雑な思いで民家を後にする、10時10分、標高2300メートルのコル・ラ(峠)に到着、ここから歩く!!膝の痛みが少しも良くならないのは、ゾンの石段の上り下り、そして・・・・・・・歩く事
コル・ラ(峠)の仏塔 亜熱帯の森 歩く
 道の両側には亜熱帯の森が広がっている、大きなシダが目に付くが、このシダを畑の肥料に使うと言う、写真を撮りながら歩くけど、花々はあまり咲いていなくて、自然観察をして歩くには、つまらない道、足だけが痛くなる、ようやく、先に行っていたバスに乗り込む、健脚な人達は、バスを追い抜いて、先を歩いている、

 皆バスに乗り込む、バスは段々と下に降りていく、途中に牛を使って、農作業をしている人達が居る、バスを降りて写真を撮る、昔、私の子供の頃は牛を使って耕していたので、懐かしい、でも、ここでは2頭の牛を使っている、
峠から下りていく 牛を使っての農作業 イチヂクの木
 一家総出の農作業で、小さな子供達も手伝っている、牛を使っての耕す時は、東ブータンでは口笛を・・・・西ブータンでは歌を歌って動かすとのガイドの説明・・・・・本当????道端にはイチヂクの木がある、日本のイチヂクの木とは大分違う、種類が違うのだろうか・・・・・・食べてみたかったけど・・・・木が高くて手が届かなかった、

 道は下っていくに従い、川が見えてきた、このあたりの畑には香料を輸出する為に、レモングラスのハープが植えてある、バスは川を渡る、ここは標高625メートル、1700メートルも下ってきた、途中のお堂のある場所で昼食、
峠からの下り道 川を渡る 昼食
 昼食は昨日と同じように、ご飯はジャーに入れ、おかず各種をかけて食べる、夕べ泊まったホテルで用意した物、食べれなかった物は近くに捨てる、ガイド曰く「バナナの皮は牛が食べ、ご飯は鳥が食べる、後の野菜類は土に返る」1時間ほどで食事を終える、バスは川沿いの中腹の道を走る、今までは山に木々が沢山生えていたが、木がまばらになってきた、
沿道の風景
 川の上流に向かって走るが、今までとは違う風景が続く、川の水は綺麗、川を隔てた対岸にも民家が見え、川の側には農地もある、風が強く、山には松の木が多く、川沿いには小さな村も点在しているが・・・・・何処へ行くのか?・・不安になりそうな道、
やがて、前方の山の上に白い建物が見えてきた、
タシガン・ゾン タシガン・ゾンを後にする 道に立つ仏塔
 山の上に建つのはタシガン・ゾン、橋を渡った対岸にある、ここにはチックポイントがあるので、バスを降りる、ドライバーは歩いて橋を渡り、書類を持っていく、バスは橋を渡らないで、川に沿って走る、2時20分、明日見学する予定の「ゴムコラ」が見えてきた、通り過ぎる予定だったが、沢山の人が並んでいる、そして屋根の上の沢山のお坊さん達、何があるの???
ゴムコラ    屋根の上のお坊さん達
 各自、いろいろな物を持っている、沿道には沢山の人、警察官も、今からシュケンポ(ブータン仏教の大僧正)が来ると言う、私達も道路の側で待つ、待つこと5分、パトカーに先導されてジュケンポが・・・・・・・後ろにはお付の人の車が5〜6台続く、車から降りるジュケンポ・・・・・・・・初めて見た!!

 警察官から写真を撮る事は禁止された、歳は若く見えたが、少し太りすぎ?・・両脇をお付の人に支えられて、石段を下りていく、屋根のお坊さん達は音楽を奏でる・・・・・まさか、こんな田舎で見えるとは思えなかったので感激、ここへは休憩で寄られた様子
ゴムコラ ジュケンポ(大僧正)を迎える僧 歩く
 そして、行き先は・・・・・・私達と同じタシヤンツェ・・・・・又見えるかな〜 2時45分に出発、道は川沿いの道から、山に入っていく、3時半、大きな滝がある、バスは止まる、ここから又歩きたい人達が歩いていく、私はもう十分、バスに乗る予定だったのに、滝の写真を写していると、急にバスは発車・・・・・・・・・どうなっているの?

 仕方なく、歩いていくけど・・・・・・ブータンは高い場所にあるゾンの見学が多く、歩く事ばかり、それ以上に何故こんなに歩くのか・・・・嫌に成ってくる、判っていたら参加しなかった、上り坂の道をフウフウしながら、ようやくバスに追いつく、3時、タン・ヤンツェの町に近づくに連れて、沿道には沢山の人、この人達はジュケンポを待っている人達、

 その人達の前を通り、沢山の新しいダルシンとルンタがある「チョルテン・コラ」へ
チョルテン・コラ
 チョルテン・コラ・・・・・・ネパール式のチョルテン(仏塔)でプータンでは最大、1740年にワガン・ロイダという高僧がネパールへ行きチョルテンのデザインを大根に刻んで持ち帰って築いたと信じられている、ネパールよりも小さいのは、大根が乾燥して縮んだから・・・・・お祭りには遠くインドからも沢山の巡礼が来ると言う、

 チョルテン・コラを見ていると、道路ではジュケンポが到着した様子、沿道の人々の祝福をしている、ツアーの一人も地元の人に混じって祝福を受けていた、明日はジュケンポによる法要がチョルテン・コラで行われる、
ジュケンポの一行が到着 法要の行われる本堂 お坊さん達
 今はその準備、見学するのも私達だけ・・・・・静か、お坊さん達も明日に備えて、何となくウキウキしている様子、チョルテン・コラの見学を終える頃には、住民の人達は居なかった、この町の何処かで、ジュケンポは泊まっている、今日のホテルは、チョルテン・コラから近い場所、4時半、ホテルに到着、

 部屋は1階はシャワー無し、二階はシャワー有り、くじ引きで部屋を決める、私は二階、むき出しのコンクリートの階段を登っていく、7時の夕食まで、部屋でのんびりする、窓からは農家が見えて、玄関脇には耕運機が置いてある、牛を使って畑を耕す農家もあれば、耕運機を使う農家もあり、段々と近代化の波が押し寄せている感じ、
耕運機のある農家 夕食 誕生日のケーキ
 夕食の後、私ともう一人が誕生日、旅行社がケーキを準備して、皆に祝ってもらう、こんな辺鄙な所で、ケーキで祝ってもらい感激・・・・・・ツアーの人の他に、ホテルの従業員にもケーキのおすそ分け・・・・・・誕生日にケーキで祝ってもらうなんて、何年ぶりだろう・・・・・・・・・最高の気分でベットへ