4日目(4月29日)ガントク〜ラチュン

 朝4時、激しい雨音で目がさめる、すごい雨、こんな日にラチュンまで行くのか・・・・・心配になる、スーツケースをここガントクのホテルに預け、ラチュン滞在の分の必要量の荷物をカバンに入れて、四輪駆動の車に乗り込む、出発時には雨は止んでいる

 5台の車に分乗して、ガントクの町を後にする、山の斜面を切り取ったような道を走る、カーブが多い、上は崖、下は千尋の谷、カラコルムハイウェーも凄い道だったが、ここはそれ以上、なるべく下の景色は見ない事にする、

     
 千尋の谷  山の中腹にある村  高い山

 道からはあんな高い所に・・・と思うような所に人家がある、段段畑が山の上まであり、とうもろこしやジャガイモを作っている、学校も村ごとに在るのであろうか・・?制服を着た子供たちが歩いている、

 ガントクから2時間ほどでメーンの道路を外れて山の中に入っていく、フォドン村のフォドン僧院へ、ここシッキム州はチベットと国境を接している為に、昔から国境を越えて移り住んでいる人が多い、この僧院もチベット寺院である、

     
 フォドン寺院 経典を学ぶ子供たち  子供

寺院の中は色鮮やかな寺院、寺院の中の建物では、子供達が(全員男の子)経典を読み上げている。、ここは学校の役目も果たしている、子供たちはある年齢に達すると、仏に仕えるか?普通の生活に戻るか?を選択することが出来ると聞いた

 授業が終わり、子供達が外に出てくる、皆、綺麗な目をした素朴な感じの子供たちである、 その後、その僧院よりも高い所にある、ラブラン僧院を目指す、すごい道、車は後ろに引き戻されそう、ようやく到着したラブラン僧院は改装中、中は見ることが出来ないので、外を歩く、ここから見る景色は圧巻、山の斜面には、張り付くように家々が見える

     
 ラブラン寺院  ラブラン寺院の門  マニ車

展望を楽しんでいる私たちに、現地のガイドがヒルが居る・・・・と言う、慌てて自分の靴を見ると・・・・・ヒルが・・・・・キャッ車の中に避難、雨上がりの湿った草地、ヒルには最適な環境で久しぶりの獲物かも知れないが・・・・私はここで献血する気は無し

 車はメーンの道路に戻りラチュンを目指す、このまま順調にラチュンまで行けると思っていた、しかし、急に先頭を行く車が止まり、次にのも・・・・どうしたの?止まった車の前には、沢山の荷物を積んだ小型トラックが止まっている、そして、私の乗っている車の運転手が車を降りて、下の崖を下りていく・・・・・・?

     
 事故  タイヤを付ける  道端に咲く蘭の花

拾って持ってきたものは・・・・何とタイヤ・・そうトラックは、沢山の荷物を積みすぎて、シャフトが折れて、タイヤが外れて止まっていた、荷台は傾き、今にも横転しそう・・・・道の真中で止まっているので他の車は通る事が出来ない

 「こうなったら、荷物を全部下ろして、皆で車を押して移動させて、通行出来るようにするしかないわね
」なんて、私たちは思った、だってシャフトが折れているもの、それに、こんな山奥だし・・・・しかし、私たちの車の運転手達はジャッキーを持ってきて、車を持ち上げようとしているここで修理するの?・・・・無理だと思うけど・・・・

 後ろや反対側からも沢山の車が渋滞し始める、運転手たちは作業を続行、長い間待つのにしびれを切らした後方の車が、狭い側溝に車を乗り入れて無理やり前に出てくる、すると同じようにする車がいて・・・それで無くとも狭い道、どうするつもり・・・・

 待つこと1時間、とうとう運転手達は車を動かす事に成功、びっくり、運転手たちに拍手、故障した車がノロノロと動き出す、しかし、これからが大変、我先に両側から車が動き出す、ここでは譲ることが出来ないのか・・・・・反対車線の軍隊のトラックも止まっていて、ようやく軍人が交通整理をして何とかスムースに動き出した

 日本ではこんな時はどうするのだろう?・・JFでも呼べは・・・で済んでしまうのだろうか、インドでは自分勝手な人が多いと思っていたので、見直した感じ、自分勝手な人も居たけど・・・・
      
 その後は順調に走る、事故車の修理で時間を取ってしまったので、昼食の時間は遅れてしまい、お腹が空いてくる、見晴らしの良い所で車を止めて、ホテルで作ってもらったランチボックスを開ける、遥かに雪山が見える、

     
 ラチュンへ続く道  遥か遠くに雪山が・・  沿道の村

車は相変わらず山の中腹の道を走る、川の側を走ると思うと、今度は山の上を回り込む、そして、いままで川の右岸を走っていたのを川を渡り左岸へ出る、左岸に渡る橋の手前で検問所、ここで、この地区に入るための手続きをする、雨が降り出した

     
 検問所  沿道の花 


 対岸の道も、今までと同じような道、ここまで来ると軍の車に会うことが多くなる、やはり、国境の村、雪山の裾野を通り、標高はだんだんと高くなって行く、沿道には赤い石楠花の花が見えてきた、幾つもの山を越え、5時、ラチュンのホテルに到着

 ここのホテルは山小屋風、標高は3000メートル、雨が降っている為に寒い、ホテルのレストランで夕食、ここではあまり辛い物は出ない、部屋に帰るが、シャワーがあるがお湯は出ない、寒くて、二人分の毛布と布団をかけ山小屋並にいっぱい着込んでベットへ、